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春「そら豆」

ふっくらした愛嬌のある形とさわやかな緑色が春の食卓にぴったりの「そら豆」。『あぐりパーク食彩村』では、3月頃からだんだんと店頭に登場します。ほくほくとした食感が魅力ですが、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどを豊富に含んだ栄養価も高い食材です。世界最古の農作物のひとつとも言われ、4,000年以上前から栽培されているのだとか。

さやが空に向かって伸びることからこの名前がついたとも言われ、「空豆」の字が当てられます。また、さやの形や内側が繭のようなワタに包まれていることから「蚕豆」と書かれることも。地域によっては「四月豆」「五月豆」などとも呼ばれているそうです。いかにも春の食材という感じですね。

塩茹ですれば、そのままでお酒のつまみにぴったり。パスタや豆ご飯など「そら豆」の彩りとおいしさが楽しめる季節のメニューもおすすめです。茹でる際には、塩とお酒を少々加えると独特の青臭さがやわらぎます。食感が落ちるので、茹で過ぎには注意しましょう。下茹でした「そら豆」を炒め物や煮物に使う場合は、あまり火を通さずさっと調理を。

意外な食べ方としては、さやごとじっくり焼くのもおすすめ。焦げ目がついたらさやを開いて蒸し焼きになった豆をいただきます。家のグリルで焼くのはもちろん、アウトドアでのバーベキュー食材として利用してみるのも楽しいかもしれませんね。

『おはぐろ』で分かる「そら豆」の成長段階

「そら豆」の一粒一粒にある黒い爪を『おはぐろ』と呼ぶことも。ここは豆がさやにつながっている部分で、成長度合いの目安になっています。『おはぐろ』の色が薄めのものは収穫時期の早い若い豆で、黒い色になっているものは旬の終わり頃収穫された完熟の豆なのだそう。茹でる際には『おはぐろ』に切れ目を入れると皮がむきやすくなります。

【栄養価】

たんぱく質、炭水化物、食物繊維、ビタミンB群、カリウムなど。

【効用】

豆類なので大豆などと同様、植物性たんぱく質が豊富。疲労回復や消化を促進するビタミンB群、ナトリウムの排出作用があるカリウムなどのミネラルもバランスよく含まれています。皮には食物繊維が多く、皮ごと食べられるスープなどは整腸作用も期待できます。

【見分け方】

さやがつやのある濃い緑色で、ハリのあるもの、うっすらとうぶ毛が付いているものが新鮮です。筋が変色して茶色になっていないかどうか確認しましょう。外から見て豆の形が均一に揃っているものがおすすめです。さやから出すと鮮度が落ちるので、できるだけさや付きのものを。

【保存方法】

美味しいのは収穫後3日と言われるほど鮮度が落ちやすい「そら豆」。さや付きのままビニール袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室へ。できるだけ早めに食べ切りましょう。さやから取り出すのは調理の直前に。冷凍保存する場合は、かために塩茹でして一気に冷凍させましょう。

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